Angelika Niescier “The Berlin Concert”からなぜか日本のジャズを想起した

タイトルのまんまなんです。

最近のヘビロテアルバムなんですが、Angelika Niscierの”The Berlin Concert”。

一聴しただけでドハマリしちゃいました。

 

以下、このアルバムの紹介と、なぜか日本人のジャズを想起してしまったことなどを書いてみようかと思います。

必見のサイト”The Free Jazz Collective”

そもそもAngelika Niscierを僕はこのアルバムを聴くまで知りませんでした。

 

きっかけはFeedlyで毎日チェックするほどハマっているThe Free Jazz Collectiveです。

 

余談ですが、このサイトは最高です。

数人のライターが最近発表されたアルバムを紹介しています。

この「最近」というところが非常に素晴らしい。

 

何人かの方は共感してくださるかもしれませんが、サラリーマンになると圧倒的にジャズ(とは限らないけど)の新しい情報不足になります。

それは学生時代のように頻繁に情報交換出来る先輩・同僚・後輩との接触がぐっと減ります。

自分から情報を取りに行く姿勢がないと「情報がずっと止まった状態になる」のです。

 

何も流行を追いかけろという話ではなく、古典的ジャズが好きならばそれはそれで良いと思います。

ただ僕は「今のジャズシーンはどうなっているのか?」ということに非常に興味がある。

 

そんな方が他にいらっしゃったら、RSSリーダーでジャズを追っかけるのはいい方法だと思います。

 

しかも「フリー」と聞いて敬遠する方がいらっしゃるかもしれませんが、このThe Free Jazz Collectiveは何もフリーばっかり紹介されているわけじゃありません。

普通にメジャーな作品や、ビートの効いたものなんかも紹介されています。

全部英語のサイトなのですが、コピペしてspotifyとかで検索して、サクっとどんな作品かを聴いてみるのはそんなにハードルが高くないです。

 

閑話休題。

さて、僕が本記事で紹介するThe Berlin Concertを知るきっかけとなったのは以下の記事でした。

Free Jazz Blog’s 2018 Top 10 Lists

 

そんなに詳しく読んでないので間違っているかもしれませんが、

サイト内のライターの方々が「2018年良かったアルバムトップ10」みたいな感じでアルバムを挙げています。

その中で2名ほどが挙げていて目に止まったのが、Angelika NiescierのThe Berlin Concertでした。

Angelika NiescierのThe Berlin Concertとは

このアルバム。

 

メンバーは

  • Angelika Niescier(sax)
  • Chris Tordini(bass)
  • Tyshawn Sorey(ds)

 

Angelika Niescierはこのアルバムで初めて知りました。

ベースのChris Tordiniは以下の記事でも書きましたが、最近の超お気に入りのベーシスト。

【コンテンポラリー】最近のジャズベーシストを嗜好性たっぷりでオススメ紹介する

「ずっと聴いていられる」音楽とはなんなのだろうか Chris Speed “Platinum on Tap”

 

音もかっこいいし、なんでもできちゃう(プレイが)。

特にコードレスのトリオの時とかは、音のチョイスがめちゃくちゃかっこよくてトリオそっちのけでベースのみに集中してしまうのもしばしばです。

 

ドラムのTyshawn Soreyも最近のお気に入り。

何がきっかけで彼を知ったのかは覚えていないが、とにかく表現力が凄い。

「得体がしれない」というのが率直な感想かもしれない。

何人もが最高!といって挙げていた「Pillars」は残念ながらまだ全編聴けていないのでファン失格である。

 

さて、中身はというと、これがもう僕の中でドンピシャでした。

1曲目のKundryは、どこかオーネットコールマンを想起させるような曲調。

キャッチャーなメロディとその後のトリオのインプロが面白い。

 

2曲目のLike Sheep,Looking Upはかなりトーン抑えめなインプロメインの曲。

「えぇ!?この楽器からそんな音がするの?!」というプレーヤーこそ「楽器が上手い」と思っているのだが、

まさにこの曲は3人のそれを楽しめる。

もちろん上手いだけじゃなく全体のストーリー感も良い。

 

3曲目の5.8はこのアルバムで一番お気に入りの曲です。

変拍子で、基本のリフがあり、その上でメロディがあります。

聴いているとちゃんと展開があるみたいですが、楽譜がないので僕にはわかりません。

が、良いです。

ちょっと全体的にダークな曲調とか、Angelika Niescierの時に激しいブロウとか、

クリストルディーニのベースソロとか、Tyshawn Soreyの「うおぉ!そこでそんなフレーズ入れるんか!」みたいなドラミングも最高です。

というか本当に繊細。

 

4曲目のThe Surgeはこれまたちょっと変わったメロディの曲。

Angelika Niescierの音色は大体1,4曲目を聴けばつかめます。

 

全体的に満足なアルバムです。

ちなみに参考にしたThe Free Jazz Collectiveの引用もとには

 ‘classic’ free jazz album

と書かれてありました。

 

日本人のジャズを想起してしまった

もちろんそれは否定しませんが、僕はこれを初めて聴いた時

「あれ、なんか日本人のジャズっぽいな」

と思ってしまいました。

 

僕にとっての日本人のジャズとは、

「アケタのミュージシャン」の音楽です。

パワフルで、コミカルで、センチメンタルで、繊細で、日本人的であり、おもいっきりジャズ。

そんなアケタのミュージシャンの音楽を愛してやまないのです。

 

色々なところで話したりするのですが、やはりジャズの洗礼において

「環境」

というものは、ものすごく影響が大きいと思います。

 

多分しっぽりとしたピアノトリオを親父さんが聴いていて、

そんなジャズをやりたくてジャズを始めた人は、

アケタミュージックに拒否反応を起こすかもしれません。

 

いくら僕が「このアルバムは何だか日本人も演ってそうだな!」と言っても、

共感できる人は本当にごく僅かかもしれません。

ただ、良い悪いの話ではなく、音楽の体験では「環境」という要素は重大な部分を担っていると思います。

 

さて恐縮ですが、この「The Berlin Concert」ですが、

「林栄一さんとかが吹いてそうな曲とかトリオ形態だなぁ」

と最初感じちゃいました。

 

いや、もちろん違いますよ?

 

ただ「どうしてそう思ったのだろう?」と考えてみた時、

オーネットコールマンのスタイル

→林栄一さんもどこかで似た形態をやっていた

→Angelika Niescier トリオの形態と曲もそれっぽい

で連想してしまったのだと思います。

 

だから ‘classic’ free jazz albumと評されていたのは、なるほどと思っちゃうわけです。

オーネットのスタイルに似ていたので。

僕の場合は、その間に林栄一さんが思い浮かび、「日本人のジャズっぽい」と思ってしまいました。

 

音楽の知見は福利で効いてくるかもしれない

“複利”を「人類最大の発明」と評したのはアインシュタインですが、

お金の面だけでなく、「音楽の知見」もその範疇かもしれないと思いました。

 

よく読書にも複利の効用があると言われます。

読めば読むほど自己の中の知見がつながり、

雪だるま式に知見や洞察力が増してくる。

同じことが音楽にも言えるのではないかと思います。

 

お金の複利はどんどんお金が増え、

読書の複利はどんどん知見や洞察力が増える。

 

じゃあ音楽の複利はなんだ?と考えた時、

「今すぐ役には立たないけど、いつか役に立つ」

というものすごくフワっとしたところに落ち着く気がします。

というか、いわゆるリベラルアーツの一種です。

 

詳しくは書けないのですが、

僕自身この「リベラルアーツとしてのジャズ」でとある営業が成功し、

仕事に超プラスに働いた経験があるため、その威力には驚いています。

 

それだけではないのですが、そういった「音楽の複利」の効果を考えると、

ジャズ、のみならず音楽の食わず嫌いは絶対的な損失だよなぁと思った次第です。

 

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