時にリーダーアルバムであっても、そのサイドマンの音に耳を持っていかれることがある。
実は、僕にとってはこのアルバムがそう。
ニューヨークを拠点に活動されている北川潔氏。
どんな音なんだろうと興味を持って買ったのは、確か大学二年生くらいの時。
で、実際聴いてみるとある人物にばかり耳を持っていかれた。
それがブライアン・ブレイドだった。
アルバムの内容はかなり良い。
北川氏の音もブルゥン!と豪快で惹き込まれる。
もちろん大御所ケニー・バロンも良い。
でも最初の頃聴いてしまうのはブライアン・ブレイドの音ばかりであった。
どうしてそうなったのか?
それはそのドラミングの繊細さ。
どの曲を聴いても顕著。
何の雑誌か忘れたが、ブライアン・ブレイドはインタビューでこんな趣旨を答えていた。
「演っている人がもたったら引っ張ったり、前のめりな演奏の時は自分がレイドバックする。そうやってバランスを保つのさ」と。
あぁなるほどと妙に納得したのはもう10年位前のこと。
Ancestry
release date 09/25/2004
recording 2003
TRACKLIST
Ancestry
Equinox
Time to go
I wishi I could
Tadd’s Delight
Mahjong
Tell Me why
Hot House
Pinocchio
You’ve Changed
Personnel
Kiyoshi Kitagawa : bass
Kenny Barron : piano
Brian Blade : drums