大概どのアルバムにもベストプレイな曲と、イマイチなものがある。
本人は不本意だろうが。
ところが、稀にハズレのないミュージシャンがいる。
それがベースの巨人、Ray Brownだ。
このSomething for Lesterはレイ・ブラウンリーダーのピアノトリオ。
シダー・ウォルトン、エルヴィン・ジョーンズを従えている。
録音の関係なのか、いつものレイ・ブラウンの持ち味である野太い音は残念ながら聴くことは出来ない。
どこか「ミョーン」とした音になってしまっている。
本作もやっぱりレイ・ブラウンのプレイにハズレは、ない。
最初のojos de rojoはエルヴィンのかっこいいドラミングから始まる。
そしてレイ・ブラウン。
これはいつも聴いていてわくわくする。
メロディアスなベースライン。
ゆったりとした曲では極度に溜めの効いたベース。
ちょい早い曲ではお得意の、かつ最強のスウィング感。
どの曲もレイ・ブラウンの黒いベースが聴ける。
最高だ!
Something for Lester
Released 1978
Recorded June 22, 23 & 24, 1977
Contemporary’s Studio in Los Angeles, CaliforniaTrack listing
1″Ojos de Rojo” (Cedar Walton) – 5:16
2″Slippery” – 7:27
3″Something in Common” (Walton) – 4:50
4″Love Walked In” (George Gershwin, Ira Gershwin) – 5:25
5″Georgia on My Mind” (Hoagy Carmichael, Stuart Gorrell) – 7:11
6″Little Girl Blue” (Richard Rodgers, Lorenz Hart) – 6:17
7″Sister Sadie” (Horace Silver) – 4:54Personnel
Ray Brown – bass
Cedar Walton – piano
Elvin Jones – drums