【コンテンポラリー】最近のジャズベーシストを嗜好性たっぷりでオススメ紹介する

突然ですが皆さん、最近のジャズベーシスト知っていますか?

僕は全然知りませんでした。

 

転機は2年位前。

プロになった先輩と久々の再会。

話題は最近のベーシストのことに。

その先輩はニューヨークにジャズ・ギターの修行に行っていただけに、まぁ最近のベーシストの名前が出てくる出てくる。

全然話についていけず「お前何も知らんなぁ…」と言われました。

※ちなみにその先輩が藤井郷子氏と田村夏樹氏と共演した記事は以下

神戸のBIG APPLEにてミュージシャンの先輩のライブを観てきた

 

これがきっかけでわりと最近のジャズを漁る様に。

そして自然とベーシストを覚えていきました。

というわけで本記事では、最近のジャズベーシストを僕の嗜好性たっぷりに紹介したいと思います。

 

ある程度若手の勢いのあるミュージシャンを選抜したつもりです。

既に大御所級のミュージシャンの名前もあります。

また「ジャズ…?」みたいなミュージシャンもいますが、そこは僕の嗜好性ということで。

 

各ミュージシャンに最低1枚はspotifyの音源をつけてます。

万が一「アルバムごと欲しいぞ!」となったら商品リンクもあるのでどうぞ。

でも基本的にspotifyで充分だと思います。

 

なお「おい!コイツが入ってねえぞ!」とか「こいつを加えないのはオカシイ!」みたいな意見はジャンジャンお待ちしております。

Thomas Morgan

-Thomas Morgan in Aarhus Denmark , Author Hreinn Gudlaugsson wikipediaより

 

センスの塊みたいな人。

 

ちょっと小話。

僕がジャズ研に入部する前、先輩らがニューヨークから本場の中堅のカルテットを呼ぶイベントをしたことがある。

なんとそのカルテットのベーシストがThomas Morganだったという!

当時から異彩を放っており、カルテットで一番ヤバイのはこの人だなというのが、イベント実施者達の共通認識だったらしい。

そのままあれよあれよと日野皓正バンド、ジョン・アバークロンビーバンド、モチアンバンドなどで引っ張りだこ。

めちゃくちゃ有名になってしまった。

 

とにかく音のセンスがすごくて、どうやったらこんなん弾けるんや?!という印象をいつも感じさせるベーシスト。

タイム感の無いのフワフワしたサウンドも大得意で、その時に弾く音のチョイスが絶妙でめちゃかっこいい。

 

あえて1枚だけ挙げてみよう。

2017年のビル・フリゼールとのデュオアルバムは相当良かった。

これは大御所ビル・フリゼールに臆せず大胆に弾いたトーマス・モーガンの功績がデカイ。

Paul Motianの曲をやったりsubconscious leeやったり、はたまたカントリーっぽいのを演ったりもしているんだけど、かっこいいのだコレが。

お気に入りベーシストの一人。

ちなみに日本語ペラペラ。

 

Matt Penman

-Matt Penman performing at a workshop in Munich (Germany) with the band San Francisco Jazz Collective,Author Octagon wikipediaより

 

一人目のマットさん。

ニューヨーク・コンテンポラリーシーンの常連といった印象のベーシスト。

わりと地味っぽいのは否めない。

が、コンテンポラリーシーンにおける音楽性やリズムなどの基盤がかなりしっかりした人。

 

縁の下の力持ち感もすごいが、自身のリーダー作にもかなり意欲的。

最近10年ぶりにリーダーアルバムを出した。

盟友マーク・ターナーと奏でるコンテンポラリージャズ。

 

Matt Clohesy

二人目のmattさん。

マリアシュナイダーらとの共演が有名

個人的な印象として、ピアノギターのいるわりとコンテンポラリーな編成でめちゃ重宝されている。

あと結構来日して、ツアーでどこそこ周っている印象。

 

 

いずれの作品も前にゴリゴリ!とは出てないが、この人がいないとね〜的な役割をマジで担っている。

バギョン!とした音、結構好きだけどね。

 

Ingebrigt Haker Flaten

-Ingbrigt Haaker Flaten,Author Hreinn Gudlaugsson,wikipediaより

 

「現代最高峰のベーシスト」だと僕は思っている。

僕の最も憧れるベーシストの一人。

彼はガット弦を使用していて、僕もそれを真似して購入・使っている。

※ちなみにガット弦は海外から意外とサクっと買えちゃう。その紹介記事は以下

コントラバスガット弦を海外のサイトから注文する手順についての備忘録

 

余談だが、今回のラインナップで唯一会ったことのあるベーシスト。

 

フリー方面にめっぽう強く、Thing!のベーシストとして知られている。

一方、北欧ルーツもあってか独特の世界観も素晴らしい。

 

かなり前のアルバムだが、Hakon kornstadのデュオは超お気に入り。

全曲カッコいいのだが、death and the flowerオススメ。

 

余談だが卒論はCharlie Hadenについて書いたらしい。

※本人に聞きました

 

Joe Sanders

サイドマンとしてひっぱりダコ。

かと思えばしっかりリーダー作も出している精力派。

 

ただし本人リーダー作のファーストのジャケは最高にダサい。

 

むちゃテクニシャンで音もぶっとい印象。

チャールズロイドのinvitationの始まりとかめちゃかっこいいけどな

 

Chris Tordini

最近のお気に入り。

正統派ジャズから黒いビートの効いたものまで対応可能なオールラウンダー

 

だけども彼の真骨頂はやはりアヴァンギャルドなところにある

例えばこのトロンボーントリオ。

テーマっぽいのはある。

でも予定調和的に決まっているのはおそらく調性くらいで、後は好きにやってくれって感じの曲が多い。

大分フリーキーにやりながらも、彼自身の歌心というか、音楽性の豊かさを感じられて凄い。

 

また、彼が参加したAngelika NiescierのBerlin Concertは間違いなく2018年の傑作だろう。

ちなみにこのアルバムについては以下の記事に書いた。

Angelika Niescier “The Berlin Concert”からなぜか日本のジャズを想起した

ここでも最高のパフォーマンスを披露している。

 

何より一音一音がめちゃかっこいい。

もっと掘り下げたいベーシストの一人。

 

Matt Brewer

マット3人目。

この人もコンテンポラリーなギターとの共演が多い印象。

いや、勝手なイメージか。

とにかくあらゆるミュージシャンに呼ばれ引っ張りだこなのは間違いない。

 

この人もリーダー作を意欲的に出している。

特に2枚目。

フワフワした曲もあり、カントリーっぽいのもあり、ハチロクっぽいのもあればベースリフがドーンとくるのもありで、やりたいことを演ってるなぁ~という好印象のアルバム。

 

2018.9.24追記

先日、とあるイベントにて生のMatt Brewerを見てきた。

八幡にRandy IngramとMatt Brewerを見に行ったら凄すぎて感動した

見た感想は、予想以上

 

わりと最近のコンテンポラリーなんかは、オリジナルの曲が練られている。

そのバンド全体のサウンドを聴けるのは面白い。

だが、ベーシストだけをピックアップして聴くと、際立ったものが聴けないことが多い。

 

今回のイベントではrandy Ingramとのデュオ。

デュオともなればベーシストの腕が遺憾無く発揮される。

 

まず音へのこだわり。

野外ステージというのは仕方ないが、それでも「理想の音」に近づけるため、なるだけアンプリファイドされないよう気を配っていた。

結果、ぶっちぎりのいい音。

しかも近くで聴いていると、しっかり生音まで聴こえてくる。

やはり世界クラスは違う。

 

そして演奏時の余裕。

しっかりインタープレイはしつつも、自身のビートや音のチョイスを提供する。

そんなスタイルであった。

「あぁーこれは引っ張りだこなの納得だわー」と思わざるをえない、見事なプレイだった。

「抱かれてもいいベース」と勝手に呼ぶことにした。

 

言わずもがなソロの歌心も素敵であった。

デュオの最後の曲にThelonius MonkのLittle rootie tootie。

低音から高音まで幅広く、さらにフレーズのタイミングなどは少し個性的で、非常にグッとくる内容であった。

 

一瞬にしてファンになった次第。

 

Linda Oh

ウッドベースにハマった音源がレイブラウン、スコットラファロと、何とも親近感のわくエピソードを持つ。

 

一見エスペランサのような華やか系かと思いきや、自身の作品はちょっと独特な曲も多い。

というか、端々に垣間見えるベースの変態性みたいなものに好感を抱いてしまう。

 

個人的にはリフのある曲で、ひたすらグルーブ感のあるリフを刻んでいる姿がかっこいいと思う。

けど、まぁ誰であってもそう感じるか。

 

Ben Street

-Ben Street,Author Hreinn Gudlaugsson,wikipediaより

 

全然若手じゃない人その1。

 

あまり聴いたことがないかもしれないが、変態ベンモンターの快作dustのベーシストといえば「あー!」となるかもしれない。

これまたクセのあるジムブラックとのギタートリオの作品だが、完成度が素晴らしい。

ベン・モンダーのお馴染みのフワフワぐんにゃりワールドにジムブラックの歌心のあるドラミング、そしてベンストリートのベースが妙にマッチする。

ベッタベタであるが、あえてI’ll remember Aprilを挙げてみたい。

ムダをギッソギソ削いだミニマムかつ動・静の抑揚のついたクールなナンバーになっている。

この曲では決して手数は多くないが、ベンストリートのソロはかなり歌っていている。

 

Reuben Rogers

-Reuben Rogers in Aarhus Denamark 2013,Author Hreinn Gudlaugsson,wikipediaより

 

全然若手じゃない人その2。

ジョシュア・レッドマンらのニューヨークの若手世代の一人感があり、当時から抜群にうまかった。

 

最近面白いなと思ったのは、チャールズ・ロイドのカルテット

わりと前に発売されたECMのアルバムは、レーベルらしいかなり全体的に抑制の効いたバンド演奏が特徴であった。

 

対して2017年に発売したpassin’ Thru。

あれ雰囲気違わないか?という印象が拭えない。

何となく、forest flower感がある。

これはこれで面白い。

やっぱりこういうのが演りたかったのか、Charles Lloyd!と思ってしまった。

そしてルーベンロジャースもノリノリで弾いている。

 

この御方、オーソドックスにみせかけて、ちょっと変わった歌心やトリッキーさをウォーキングでもソロでも魅せる。

そういえば結構前、Youtubeにラリー・グレナディアとルーベン・ロジャース(とエリックハーランドだったかな?)のAu Privaveの動画があった。

グレナディアとロジャースのソロの対比が際立っていて、ベーシストならご飯三杯はいける動画であった。

今は無くなっちゃって残念な限り。

 

Joe Martin

今のメインストリームのミュージシャンの基盤を担ってきたにも関わらず、知名度の低いベーシスト。

Gilad Hekselmanとよく演っていた印象。

この人もカルテットやトリオにおいての安心感がスゴイ。

 

かなり前のリーダー作。

凄めのメンツを集めつつ、若干抑制を効かせた感じに仕上げている。

 

 

Ben Williams

パット・メセニーのバンドで一躍有名になった感のあるベーシスト

ちなみにその時のカルテットはメセニー、クリス・ポッター、アントニオ・サンチェスら大御所というメンツ。

にも関わらず、しっかりとした屋台骨を担ってて世間を驚かせた。

というか僕が驚いた。

 

自身の作品だとわりと黒いものが多い。そしてそれがめちゃんこカッコいい。

個人的にはメセニーのよりも黒い路線の方が彼のグルーブ感が出ていて好き。

 

 

おわりに

昔のジャズベーシストって、個性が尖っていたと思うんですよね。

例えばスウィング感だけは拍手するほど素晴らしかったり、モーダルなベースラインだけはかっこよかったり。

 

だけど現代のジャズベーシストって教育もしっかり受けているためか、理論もテクも完璧。

皆下地は最強クラス。

変拍子もアルコも何でもござれ状態。

ではその上で個性をどう出していくか?という面がとても大きいと思います。

 

そういった意味で現代ジャズを聴くのはめちゃめちゃ面白いですね。

また掘り下げてみたいと思います。

 

こちらの記事もオススメ

ジャズ研1年ベーシスト、あるいはジャズベース初心者の聴くべき音源の指南書

コントラバスガット弦を海外のサイトから注文する手順についての備忘録

僕の楽器(ウッドベース)のメーカーや使用弦などを紹介しようと思う

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


Scroll to top