未経験者がウッドベースでジャズのセッションデビューするまでの過程・費用・期間を妄想してみた

「ウッドベースでジャズをやる」に憧れを抱く人は少なからずいるのではないか。

経験上、僕もそんなおじさんを何人か教えたことがある。

また、以前大人のジャズ研というサロンを立ち上げた時も、ジャズのベースに興味のある人からDMがきたりした。

 

そこで本記事では、未経験者がウッドベースでジャズのセッションデビューするまでを妄想として書いてみようと思う。

ただ最初に解を述べちゃうと、教則本買って始めるよりプロに習うのが一番良いし間違いない

 

だがこの記事で、「意外とこんなもんで始められるんだ」という印象を持っていただければコレ幸い。

最初の目標設定

どこをゴールにしようかは迷うところである。

 

というのも僕には理解不能なのだが、ごくたまに「楽器をゲットして満足してしまう希少種」がいるのだ。

僕の後輩にもエレキバイオリンを手に入れた途端、フェードアウトしたやつがいる。

 

実際にジャズベースをポンポン弾いて「かっこいい」と思われたい欲求や「俺やるやん」みたいな自己肯定を感じたいというのが、きっかけの一要因ではないだろうか。

 

したがって、ここでは「ジャズのジャムセッションに行き、一曲ウッドベースでそれなりに弾く」をゴールとしたい。

 

購入必要品と費用

ゴール到達にあたって、必須の物があるので列挙する

  • ウッドベース
  • メンテナンス
  • ケース
  • ピックアップ
  • チューナー
  • (車)
  • (弦)

一つ一つ見ていこう。

 

ウッドベース(コントラバス)

これがないと始まらない。

学生なら部のを借りればいいが、小銭を持っているおっさんは是非とも買いたいところ。

 

といっても、上を見ればキリがない。

かといって安かろう悪かろうではモチベも下がって、楽器への接触頻度も落ちてしまう。

 

余談になるが、僕の初代の楽器はヤフオクで10万円で購入した。

「チェコ製」という文句にまんまと引っかかってしまった感があった。

弾いてみるとおもちゃみたいなポコポコした音で、部にあったオリエンテの単板の一番下のクラスのもののほうがよっぽど良かった。

で半年ほど所有して結局売った。

この経験からいくら安くてもおもちゃみたいなのは弾くに耐えない。

せめて弾いていてある程度自分が満足出来るラインがベストだ。

 

じゃあ実際どれを買ったら良いのか?

 

「費用も無いし、とにかく安いものを!」となれば10万くらいからあるようだ。

 

大抵このクラスは合板(今回は単板・合板の説明は省く。ググってくだされ)だし、ペコペコした音がするので、僕個人としては全くオススメしない。

と思っていたのだが、上のハルシュタットのものは先日ジャムセッションに行ったお店で置いてあった楽器。

弾いてみると最初のエントリー楽器としてはコイツでもいいのかなーと少しだけ思ってしまった。

 

僕自身の解を述べると、やはり最初のものは「単板」のもので、最安がいいと思う。

少し前であればオリエンテが最強であった。

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今はグリガ、レジン、イーストマンなどの評判も良いみたいだ。

 

 

実際僕の楽器もグリガ。

 

価格は30~40万円ちょいといったところだろうか

 

あと某セッションで弾かせてもらったdavid gageのczech easeも意外と良かった。

 

コントラバスの嫌な点の1つが持ち運びの難儀さにあるので、外観が気にならなければ結構オススメだ。

dave holland先生も弾いているし。

 

ちなみにアップライトベースというものがある。

自宅でも音を気にせず弾ける点はいい。

だが、ジャズベースをやりたいなら、間違いなくウッドベース一択

そもそもアップライトベースには生音というものが無い。

 

「いやいやまずはアップライトベースを始めて、慣れたらウッドベースを…」

という人も思いとどまってほしい。

まず、使用感が全然違う。

それにボンボンなるウッドベースに憧れていたはずが、アップライトベースの音色で「コレジャナイ感」をさぞ感じることと思う。

 

こんな音が出したかったら止めないが。

 

メンテナンス

最重要項目。

物ではないけれど、必須。

 

ウッドベースはメンテナンスがものをいう。

イマイチな楽器でも、メンテナンスによってすごく良い響きに変わる例がよくある。

 

また弾きやすさも段違いに変わる。

例えば、「弦高」。

指板と弦の開き具合を「弦高」という。

この開きが弾きやすさにもろに影響してくる。

ジャズのセッションの場合、ほとんど4ビートで延々とピチカート(指弾き)すると思うので、セッティングがかなり重要だ。

 

こればかりはメンテナンスのプロに見せたほうがいい。

 

ケース

これも必須。

コントラバス丸裸では運べない。

安いものでこれくらいからある。

 

僕は今キャスター付のコレを使っているが、あまりおすすめしない。

まず、ケース自体がまず重い。

それからキャスターで転がすと結構音がしてうるさい。

セッションやライブ後は深夜になることも多いので、この音は結構迷惑だ。

結果的にあまりキャスターを使用しなくなった。

 

ピックアップ

「俺は生音でバゴォンという音を出すのだ!それしか認めない!」という強いこだわりが特になければ、必須。

 

これは凝りだすと音質の好みだの何だのあるので、一概にどれがいいとは言えない。

 

例えばrealist。

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プロではRon Carterが使うほどだ。

だが、僕がお世話になっているリペアマン曰く

「駒との間に金属板を挟む。これにより本体を傷つけてしまうから、あまり好みではない」

とのこと。

 

ピックアップ界の最安はmsp

ちなみに僕もこれ。

理由は安かったらの1点。

侮るなかれ、結構良い。

デカイハコでやるときはハウる心配もあるが。

 

チューナー

練習前に必ず調弦しなければいけない

また弾きつづけると音が狂ってくるので、それにも対応しないといけない

 

クリップ式だと気軽だが、粗末なものでは合わせるのが大変だったりする。

おとなしくメジャーな以下のものがいい。

 

メトロノーム

必須。

僕の師匠は常々「ベーシストはメトロノームとお友達にならなければいけない」と口を酸っぱくしておっしゃっていた。

以下のものがコンパクトだし、クリップついているし、イヤホン挿せるしオススメ。

 

購入したウッドベースに何の弦が張ってあるかによる。

そのままでもいい。

が、一番は目標のベーシストがいるなら、その人が張っているのと同じ弦を張るのがいい。

 

ちなみに特にこだわりなければ、スピロコアがメジャーではある。

これも好みの要素が強い。

 

ちなみに僕はガット弦を張っている。

コントラバスガット弦を海外のサイトから注文する手順についての備忘録

 

車については、住環境によるところが大きい。

例えばセッションできるお店が近くにある場合はそのまま運べるから、無くてもいい。

それと、一緒にセッションに行く仲間がいるなら、その人の車に積んでもらう手もある。

 

また、ツワモノは電車で移動する。

都内では満員電車にウッドを抱えて乗るレジェンドもいらっしゃるという…。

僕にはとてもそんな勇気は無い。

 

以上を踏まえても、ウッドベースをやっていくにあたって、車はあったほうがいい。

 

ここで「あんな大きい楽器車に積めるか?」という疑問が出てもおかしくない。

だが安心してほしいのは、大概の車にウッドベースは積める。

 

学生時代、僕はH6年製くらいのマニュアルのダイハツミラにウッドベースを載せていた。

バックシートを倒せば、あらかたの車にはウッドベースが積めるのだ。

 

ちなみにセダンでもつめないことはない。

助手席を倒し、対角線にある後部から斜めに積んでいた。

だがこれは車内スペース的にも不便だし、視界にも影響するので、あまりオススメしない。

練習編:何をすればいいか?

楽器を手にしてからセッションデビューまでの期間

社会人だとそこまで練習に時間をさけないのは重々承知の上、ここでは楽器を手に入れてから「およそ1月」を目標にセッションデビューを想定する。

 

「1月」とした理由を記す。

 

「セッションで1曲、それなりに弾く」を目標にしていた。

 

少々前提を覆して申し訳ないが、初回から「それなりに」弾けることは、まず無い。

むしろアマチュアの演奏には「やっちまった…」の感想はつきものだ。

(例外のおっさんがたまにいるが)

 

よって、完璧な状態でセッションに臨む、というのは理想である。

最初のセッションなんて、もたついたり、ロスト(今どの場所なのかわからない)したり、何らかの失敗を必ず起こす。

 

で、どうせ失敗するなら早いほうがいい。

極論を言うならば、コントラバスを弾いたことがなくても、ジャズのジャムセッションの場で希望すれば参加し、ベースを手にすることは出来る(もちろん惨憺たる状況になるが)。

だから怖気づいてセッションデビューの期間を伸ばすより、サクッとセッションデビューしてフィードバックをもらい、今後に活かした方が合理的。

 

とはいってもウッドベースは弾くのに体力がいる。

師匠曰く「ウッドベースは他の楽器に比べ、筋トレ的な要素が多分にある。またスタミナもいるから、実際の演奏を想定したら、その3倍くらいの時間は練習で弾けないとダメだ」と。

3倍かどうかはわからないが、概ね師匠と同意見だ。

 

以上が「およそ1月」とした理由だ。

 

練習方法

最初のセッションデビューでは練習曲を1つに絞る。

よく演奏される曲と難易度を考慮し、Fブルースか枯葉が理想だ。

 

練習ではこのいずれかのベースラインをひたすら弾く。

覚えるまで弾くベースラインは1コーラス(1曲の小節数のくくり。Fブルースは12小節。枯葉は32小節)だけでいい。

実際のセッションではコーラスを何回も回すが、ベースは覚えた1コーラス分のベースラインをずっと弾き続ければいい。

とにかくソラで歌うことが出来、手の癖になるくらいに弾き込む。

ほんとにたったこれだけだ。

 

練習の際、メトロノームかバンドインアボックスを必ず使う。

最近だとスマホのアプリでiReal Proというものがあるので、それを使っても良い。

 

なぜメトロノームやアプリが必須なのか?

その理由はリズム感の矯正、そしてコード感を知ることである。

ま、まずはベースラインを覚えるのと平行して、リズムがぶれないように気をつければいい。

 

具体的な楽譜についてはネット上に出ているし、ジャズベースの本なんかを参考にしてもいいし、好きなベーシストのラインを弾いてもいいと思う。

 

セッションに臨む

実際にセッションに臨んでみよう。

自宅から行ける距離で、ジャズのジャムセッションをやっている店を探してみる。

ちなみに都内の深夜セッションなんかはガチのプロが超集まったりするので、初めてのセッションデビューには全くオススメしない。

幸い、今はSNSが充実している。

twitterやfacebookなどで初心者っぽい人でも行きやすそうなものをチョイスすると良い。

 

楽器を持っていく

是非購入した楽器を持っていきましょう。

店に置いてある楽器は自前のものと比べてセッティングが大幅に違っていて、とても弾きづらく感じてしまうからだ。

 

やりたい曲を伝える

大概、セッションはホスト(セッションが成り立つ様に集められたミュージシャン。大抵上手い)がいる。

で、あらかじめ自分の担当楽器とやりたい曲なんかを回されたノートに書き込む。

その後順番に指名され、ホスト+自分(+他の参加者)で演奏する、というのが一般的だ。

 

ホストがいないセッションもたまにあるので、その時は自分で楽器とやりたい曲を伝える。

 

セッションに参加&弾く

指名されると、さっさと壇上に上がって楽器等のセッティングをしなければならない。

よって事前に、楽器をケースから出し、チューニングもあらかた済ませておこう。

 

お店の備え付けアンプに接続することになる。

勝手がわからなければお店の人、もしくはホストに聞こう。

 

あとは実際の演奏で弾くのみ。

 

セッション後

積極的に、初めて参加したこと、ベースを始めたことを開示してみよう。

特に1月で参加したなんて、驚かれること必死だ。

 

セッションに参加するアマはバンドもやりたがっていることが多い。

特にウッドベーシスト人口は少ないので、使ってもらえる可能性が高い。

 

おわりに

随時、内容は拡充していく所存。

 

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